9月18日から公開した『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』、今日まで3回見に行きました。アニメシリーズでとても感動を受けて、物語の完結である劇場版をずっと待っていました。
やっと、ヴァイオレットの物語がハッピーエンドになりました。
一見愛(兄妹、親子、男女、友人)に関する物語ですが、私はこの物語がヴァイオレットの成長に関する物語だと思います。
ヴァイオレットは自動手記人形の仕事を通じて、
人の感情をわかるようになりました。
少佐が最後にくれた「愛している」という言葉の意味、少しわかるようになりました。
でも、決して元のヴァイオレットは消えていません。
幼いヴァイオレットは、武器として、
与えられた任務を遂行することしか考えませんでした。
考えられませんでした。
だって、それ以外のもの、わかりませんでしたから。
ヴァイオレットにとって、任務をやり遂げることが当たり前のことです。
それは戦後でも、平和の世界でも同じです。
でも、自動手記人形の仕事を通じて、人の感情がわかるようになりました。
だから、ヴァイオレットはギルベルトにその手紙が書けた。
ギルベルトの罪悪感がわかったからです。
(なぜヴァイオレットはギルベルトの気持ちが分かったのか?おそらく自分も同じだから。ヴァイオレットも戦争でたくさんの人の命を奪った。そして、仕事を通じて自分がやったことの重さをようやく理解できた。ギルベルトはヴァイオレットを武器として使い、この少女の青春を奪った。その重さから、ギルベルトは再会を拒否した。似ている罪悪感、ヴァイオレットは共感できたでしょう。)
そして、ギルベルトの感情を理解し、
自分に与えられた「任務」(自動手記人形の仕事)を遂行するため、
ヴァイオレットは自分の気持ちを手紙で伝え、仕事へ戻ろうと選択した。
彼女にとって、任務を遂行することが当たりまえのこと。
そして、ようやく再会しても、残った仕事をちゃんとやり遂げてから島へ戻った。
成長しても、もともとの価値観は失わない。
積み重ねていくだけです。
この成長を見せてくれた京都アニメーション、本当にありがとうございます。
3回見ても涙ボロボロ。
おそらくまた劇場へ足を運ぶでしょう。
そのぐらい、感動した物語です。共感できた物語です。
以下、ネタバレ。
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舞台挨拶で石立監督が、
ヴァイオレットがギルベルト宛ての最後の手紙が映画中に音読されましたが、
最後の一行が音読されていない、
と言いました。
でも、その最後の一行はちゃんとスクリーンに映されています。
さて、ヴァイオレットは何を書いたでしょう?
ヴァイオレットの世界の言葉があまりわからなく、解けませんでしたが、
ネットで既に解いた方がいました。
その一行は、以下です。
実はヴァイオレットの世界の文字は作りもので、
日本語→タミル語(インド南部の言葉)→タミル語のロマ字表記→ロマ字表記の置き換え→特殊記号
だそうです。
よって、この記号をまずロマ字へ変換、そしてタミル語へ変換、タミル語を日本語に翻訳すれば、答えが出ます。
Nun posukui noyirrikon(ロマ字表記)→Nāṉ mējarai nēcikkiṟēṉ(タミル語のロマ字表記)→
「私は少佐殿を愛しています。」
なんか、ヴァイオレットらしいです。