2021年10月29日金曜日

「そして、バトンは渡された」を見てきました

今日は映画「そして、バトンは渡された」の公開日。
そして、見てきました。

映画を見る前に、原作を読みましたから、その「二つの家族」のストーリーはすでにわかりました。
それでも、やはり泣きますね。
映画のストーリーは大体原作と同じですが、設定のところが変わったりします。
あ、一応、ネタバレありです。

はい、設定が変わったとか。
ま、その前に、概ねの感想は、結構泣ける作品です。
原作は読んで泣きましたが、映画も同じ。
親の都合で苗字が4回も変わって、最後は自分の選択で苗字が変わる。
親から親へとバトンが渡され、最後にバトンは結婚相手に渡された。
それはタイトルの付箋。
でも、原作はあくまでもそれを言及しない。
映画ではナレーションで正々堂々と言いましたけどね。

原作は優子目線から語られ、映画では早瀬くんがナレーション担当。
そして、原作では優子が進学した度に苗字が変わったが、
映画では小学生の間に「森宮」まで数回変わった。
ま、映画は役者の関係で、小学生、中学生、高校生という成長期に演じていくのが難しいでしょうね。
でも、水戸さん(実の父)と梨花(優子が知る唯一のお母さん)の設定がすこし勝手すぎる、わがまますぎるかもしれません。
海外赴任→夢を追うためにブラジルへ
優子の生活はどうなるのと心配→海外慣れないから行きたくない
こういう変更は。。。
原作ではもっと丁寧に彼らの感情と思いが書かれて、映画はちょっとほぼ別人です。
「そんな親、誰がついていくの?」と思うぐらい。

原作では泉ヶ原さんと別れたのが中学卒業してから、高校に入る前。
優子は中学3年間泉ヶ原さんと一緒に過ごした。
映画ではたぶん小4から小6、2年間ぐらい?
で、再会したのがその約10年後、結婚前。。。
本当に泉ヶ原さんのこと、どこまで覚えているのか、
どう考えているのか、年齢的に不自然と思いましたが。。。

そして、映画では森宮さん(最後のお父さん)は優子と小6から一緒に住んでいる、という設定です。
原作は思春期、年頃の娘の親になった、しかも親になった直後、梨花が失踪、という難しそうな設定があるのに、
それだと、森宮さんはただ子供の親になった、という設定。
あまり、バトンが渡された感が薄い。

あと、水戸さんとの再会がちょっと変わって、
そして、原作では梨花と再会したが、映画では死別になった。。。
実写の都合で年齢設定が変わったり、
映画で「泣け」のために死別させたり、
ちょっとだけ納得できませんでした。
それでもいっぱい泣きました。
後半は卒業式、届けなかった手紙、親子再会、死別、結婚式。。。😭😭😭

原作は優子の高校までの話が第一章、結婚の話については第二章。
第一章は本の4分の3ぐらいで、第二章はその残りの4分の1です。
映画では高校までの話が約半分、残り半分は再会や結婚の話です。

ま、原作は原作としてとてもいい作品です。
そして、映画は都合上設定を変えたりするのが仕方ないと思います。
映画も映画なりにいい作品だと思います。
ハードな原作ファンはたぶん内容が変わってちょっと怒っているかもしれませんが、
私は原作を厳密に従う必要がないと思います。
ストーリーの言いたいことが変わらなければ、
その媒体に合うようにちょっと変えたりするのもありと思います。

また時間を見つけて、見に行こうと思っています!
泣きたいです!